悩みの日記。記すは発見。残すは苦悩。

日々の悩みや発見を書き起こし、問題解決の糸口を探る為の日記。

麻中の蓬

6月に入り、日中の陽気に熱気が混じり始めて早くも夏の気配を感じるようになった。雨の日は肌寒いが嫌な気持ちはしない。最近の自分はというと新しい職場に無事入職することができ、かろうじて生きている。金が無さ過ぎてスーパーで売っている86円の焼きそばと108円の野菜炒めセットで糊口を凌ぐ生活。飢えを凌ぐには最適だが、人間らしい生活かと問われれば甚だ疑問である。焼きそばを食べ過ぎてパッケージの"焼きそばじゅう太郎"なる人物には愛着すら覚えてきたほどだ。

 

最近…と言ってもここ一週間。新しい職場で即戦力として迎えられた僕であるがここで天狗にならないよう自分を適度に諌める必要があると思っている。今までの技術に胡座をかいて"こなす"だけの仕事をしないようにしたい。謙虚に向上心を持って仕事に励もう。これは本心だ。打算も混じっているが、それも含めて本心だ。

印象は良ければ良いほど働き易くなるし、意外性は落差を持って距離感を縮めるのに役立つ。だから真面目に働くのだ。少なくともこの職場の今のユニットに理不尽なパワハラをしてくる奴はいない。モチベーションを保つのに苦労しなさそうだ、という安堵もある。

 

たが、その安堵に絆されないように自分に出来ることと出来ないことはハッキリと認識する必要がある。やりたいこととやりたくないことも。

サービス残業の多さ、慢性的人員不足、各職員の能率面での問題。どこにでもあるありふれた問題がここにも当然のように転がっている。以前なら「それは俺が関わる問題じゃない」と一蹴していたが、我関せずというのも味気ない。積極的に意見しようとは思わないが、問われるなら答えられる程度の考えは持っておきたい。なにせ僕は良い意味でも悪い意味でも当事者予備軍だ。

 

当事者予備軍。今はまだ我関せずが通り、これからそうは行かなくなる存在。少なくとも試用期間の僕に現在求められているのはいち早く仕事を覚え、職員と円滑な人間関係を築き、周りの負担を減らすことだ。手のかかる経験者の新人なんて肩書きは是が非でも背負ってはいけない。だから意見するわけにはいかない。まだ仕事も覚えてない奴が何偉そうなこと言ってんだ?と言われかねない。今のユニットの優しい人たちにそんなこと言われたら怖くて職場に行かなくなっちまう。

 

ぐだくだと八方美人チックなことを述べているが、これは僕の人間性を覆い隠す仮面なのだろうか。それとも僕の人間性のそういう側面なのか。正直自分にもわからないでいる。"人を形作るのは環境でなく品性"という言葉を聞いたことがあるが、今の職場での自分を形を作っているのは環境のほうが割合として大きいと思う。ここ1年、自分の品性に変化は無いように思えるからだ。

 

ヨモギヨモギのまま曲がりくねって育つのか、真っ直ぐに育つ麻の中ならヨモギすらも真っ直ぐ育つのか…。答え合わせはだいぶ先になりそうだ。