悩みの日記。記すは発見。残すは苦悩。

日々の悩みや発見を書き起こし、問題解決の糸口を探る為の日記。

なるほど。

「本ばっか読んでるからダメなんだよお前は。暗い奴になっちまうぞ」と仕事場の先輩に言われた。既に手遅れであり、なにより自分は元から根暗で卑屈な野郎ですよ…などと言う勇気は無く愛想笑いでお茶を濁すしかなかった。非常に忸怩たる思いだ。僕が酒に酔っていて手元にビール瓶があったなら先輩の頭を瓶でカチ割って、空っぽの脳みそに向かって「本を読まないとパワハラまがいの失礼なことしか言えない無知で無教養な残念な大人になっちまうぞ」と叫んでいただろう。本を読む大人にもそういうタイプの人間はいるが、そういうタイプの大人の大体は本を読まない。活字離れの悲劇だ。

 

最近おすすめされた湊かなえの小説を3冊ほど読んでみた。サッパリはするがスッキリはしない、ドキドキはするがハラハラはしない。作者の掌の上で転がされ、転がされているとわかりつつその感覚が楽しく気持ちの良い本だった。何よりじっとりとへばりつくような尾を引く不快感を伴った読後感にはむしろ快感すら覚える程だった。湊かなえを読むよう勧めてくれた友人には感謝している。

 

様々な素晴らしい小説と出会う度なぜ今まで読んでなかったんだと感動し、その本を読んでいなかった自分を恥じ、この感動を同じ本でもう一度味わうことができないことに少し落胆する。

世にはまだまだ読んだことのない本があり、それを未だに知らず出会っていないという事実が嬉しくもあり寂しくもある。1日1冊づつ本を読んでも1年で365冊しか読めず、そもそもそんなペースで読み続けられるほど暇でもない。だが年に発表される文学書籍は13000冊ほどあり、選び放題だが読み放題ではない事実に歯痒い思いは増すばかりだ。

 

さてこんな本ばかり読んでいる卑屈で暗い奴のどうでもいい日常生活の話をしよう。仕事場ではパワハラまがいの失礼なことしか言えない無知で無教養な先輩方諸君に囲まれ、その先輩に罵詈雑言を浴びせられながらあせくせと働いている。現場では休憩時間は車の中で過ごす為その先輩と同じ空間で過ごすこととなる。下ネタとパチンコと昔話の話以外まともにコミュニケーションが取れない人間達だ。

趣味はなんだ、読書なんざくだらねぇ、女子供じゃあるまいしそんなの趣味には入らねぇ。僕を否定する言葉が吐きたいのなら最初からそうすればいいのに周りくどく趣味を聞いてくるあたり性格が悪い。そこからは冒頭の言葉につながる。なぜ赤の他人にライフワークともいえる趣味を否定されなければならないのか数時間経った今でもさっぱり理解できない。

 

僕は他人を見下したくは無いのだ。無知で無教養だろうがパチ狂だろうがアル中だろうが、どんな人間だろうと見下したくは無い。だから僕に見下されるような真似を進んで行うような人間とは関わり合いにはなりたくない。関わらなければ僕は彼らを見下す必要もなくなるし取り繕ってぎこちない愛想笑いをする必要も無くなる。

 

 

非常に単純な話だ。さっさと転職しよう。土曜日に事務所に帰ったら専務に話をしよう。特に残念ではありませんが、この業界の人たちとは価値観が合わないので続けられそうにありません。